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山下 清信; 徳原 実*; 藤本 望
Nuclear Science and Engineering, 126(1), p.94 - 100, 1997/05
被引用回数:2 パーセンタイル:23.01(Nuclear Science & Technology)本報は、兵器級Puを再利用できない程度まで燃え尽くすために考案した原子炉システムについて報告するものである。このシステムは、Pu燃焼用燃料球(Pu球)と増殖用燃料球(Th球)を用いたペブルベッド型高温ガス炉である。Pu球は兵器級Puを装荷した燃料からなり、Th球はTh燃料からなる。これらの二つの型の燃料球を炉心内に混在させて装荷し、連続的に燃料交換する。Pu球の燃焼度は、約740GWd/Tまで達成可能であり、残留するPuは初期装荷量の1%以下まで消滅することができる。また、Pu球のPu装荷量を増すことによりキセノンの吸収効果を低減し温度上昇による吸収反応の減少率を押さえて、出力係数を負に保つ工夫をし、正の反応度の問題を解決した。この結果から、著者らは、本システムが、有望な兵器級Puの消滅炉の1つであると考える。
山下 清信; 徳原 一実*; 新藤 隆一; 村田 勲; 七種 明雄
日本原子力学会誌, 36(9), p.865 - 868, 1994/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)解体核兵器から出るプルトニウムの処理方法として、ウラン(U)等の親物質と混合した燃料を軽水炉等で燃焼する方法が提案されている。この場合、核変換によって生成した核分裂性物質を有効利用するためには、使用済燃料を繰り返し再処理する必要がある。そこで、燃料をPuからなる燃料球(消滅用燃料球)と親物質からなる燃料球(増殖用燃料球)に分離し、これらをペブルベッド型高温ガス炉の炉心内に混在させて燃焼させ、更に連続的交換することにより、Puを有効的に消滅する方法を考案した。この方法では、消滅用燃料球のPuは初期値の1%以下まで消滅でき、消滅用燃料球を直接廃棄できる。また、増殖用燃料球の燃焼は極めて緩慢であるため、健全性が保たれる限り繰り返し使用し再処理の回数を少なくすることができる。ここでは、Pu消滅率、消滅用燃料球1個の最大Pu装荷量等について述べる。